口をすぼめるって言うけれど

英語の発音の時によくある表現で口をすぼめましょうと言うものがあります。

long oo やw の発音の時に使われて唇をとんがらせることだよなんて

言われますが違いました。

唇をいくらとんがらせてもダメだったのは

両頬を狭めてなかったからです。

 

頬と言っても顔の奥の方です。

下顎と上顎のつながる関節部分の辺りです。

そのあたりを左右からギュッと押されたかのように

ムンクの叫びのように狭めてみてください。

 

やってみると分かるんですが舌がジャマをして苦しくなります。

実は日本人は舌を常に盛り上げています。

そこが舌のホームポジションなのです。

だから舌の力を抜いてたらんと落としてみてください。

喉の奥が卵型になりませんでしょうか?

その状態で唇を突き出して初めて正しい音がなります。

 

まただいたいこの卵型にすることでshort o とか今まで出なかった音がでます。

音素表の子音編

発音は舌の位置とかで決まります。

 

舌を完全に閉じて鼻から出すと鼻音。m n  とかです。

破裂させて音を出すと閉鎖音。t k p とかです。

隙間を作って鋭い音を出すと摩擦音。s sh とかです。

摩擦音より舌とかをもっと離すと流音です。 y w  l rとかです。

 

鼻音/閉鎖音/摩擦音/流音

舌が喉の奥、中間、手前、なし

Gグループ

ng / g / -/  r

Jグループ

gn / j / zh / y

Dグループ

n / d / z / l

Bグループ

m / b / - / w

特殊グループ

h

w → v → dh

 

子音はこんな感じになります。

 

RとLが全然違うと言いますが日本人においてDとGの音が全然違うように

まったく違う音なんです。

 

音素

音素というものがあります。

これは言語での心の中の音の最小単位です。

日本語で言うところの五十音表が分かりやすいかと思います。

英語では10年くらい前からフォニックスというのが流行しています。

またもろに五十音表のような言葉として、42 sounds というものもあります。

何かの言語を話すときはそれぞれの音素表の中で考えなければなりません。

 

例えば「ん」ですが

こんど kondo

さんば samba

さんかく sangkaku

日本人は上記の「ん」を全て「ん」として捉えていますが

英語だとその右のアルファベットのようにn m ng の音です。

英語と日本語にはズレがあります。

逆に英語の中にもまた、日本語で考えると別の音もあります。

 

国際発音記号というものもありますがこの音素表を学ぶことが大切だと思います。

英語の音節構造は

日本語と英語の大きな違いは音節構造が違います。

だから聞き取りにくくなります。

日本語はCV です。英語はVC です。

Cは子音。Vは母音を表します。

例えばホンを日本語だと ho-n_ と発音しますが

英語だと_h-on と発音します。

宇多田ヒカルさんの曲を聴くと分かるのですが、

彼女は日本語の歌詞のようで英語のVCの音節で歌っています。

n an aak aim en ob elld ej uw ak iy ott a k im een ee

昔、なんかすごく自然と耳に入ってこない、なんか心につっかえる曲だなと

思っていたのですが最近は英語のリズムだと思って聞くとすんなり入ってきます。

 

日本語の音節構造と同じ言語を探しているのですがなかなか見つかりません。

知っている方がいたら教えて欲しいです。

今のところ見つかったのが、マオリ語です。

ネイティブの方の会話は、言葉の意味は分かりませんがはっきりと聞き取れます。

それと子音で終わる時に余計な母音を足してしまうクセなんかも同じです。

 

また、ゲームのアルトネリコとか魔法少女まどかマギカのマミさんのテーマソング

とかは歌手が日本語の音節構造で歌っているので人工言語ですがわりと聞き取れます。

 

 

英語は発音が大事と言うけれど・・・

英語業界にはまことしやか唱えられている謎の説が多くあります。

カタカナ英語でも十分大丈夫!

英語は発音より気持ちが大切!

日本人は文法ばかり勉強しているから英語が話せないんだ!

などなどいろいろとあります。

ただ一つ言えることは、英語において大事なのは良い発音です。

 

しかし、発音が良いとはどういったことを指すのでしょうか?

私たちが日本語を聞いて発音がいいなと思うとき

逆に発音がわるいなと思うときってどんなときですか?

例えば、モゴモゴと話すとき?

例えば、早口すぎるとき?

例えば、小さな声すぎるとき?

音が不鮮明で何を言っているか分からないとき発音が悪いなと思いませんか?

 

逆に発音がいいってどんなときでしょうか?

アナウンサーみたいに流暢に話されたらいいなって思いませんか?

だけど、アナウンサーのように話さないと通じないかと言われたら

そうではないですよね?

逆に訛っていたって十分と通じます。

 

つまり、発音には通じるかそうでないかの可否の領域と

訛っているかそうでないかの清濁の領域があります。

清濁の領域はむしろその訛りが安心感を与えてくれたりして

良さ発揮するのに対して可否の領域は通じなくただただ

不利益しかありません。

まず目指すべきなのは可否の領域を超えることです。